なぜ集団授業をしないのですか?

生徒にとって時間のムダだからです。授業を受けてわかった気になっても問題は解けるようになっていません。大学受験に対応するには自分の頭で考えることが不可欠です。

高校生は高校の授業の予習復習のほか課題にかなりの時間が必要で、たとえ部活動をしていなくてもさらに塾で集団授業を受けるとその分だけ時間が減り、塾の復習もしようとすると時間が足りなくなります。集団授業の塾に通っている生徒は大半が受けっぱなしか睡眠時間を削っています。
塾の復習をしなくて済む生徒も、もちろん存在します。彼らはもともとよくできる生徒であって、その塾に通う必要はないものの授業料を大幅に安くしてもらえることや、塾内のテストでも高得点を取り承認欲求を満たせること、ひまつぶしができること、などから通っているだけだと思います。大学受験ではもっと伸びる機会を失い損をしていることに気づいていないのでしょう。

一般的には、塾の集団授業に頼りたくなるのは、できるだけ楽に効果を出せる特効薬を求めているからです。そんな特効薬は存在しないのに、「東大合格」「医学部合格」といった宣伝文句につられて、まるで特効薬があるかのように錯覚して入塾してしまう人がとても多いです。宣伝になるような生徒はごくわずかなのに、自分がそこに入るとすごい生徒になれるように勘違いをしてしまっています。勘違いというより、積極的に妄想に浸っていち早く楽になりたいだけなのかも知れません。
また、同じ高校の生徒の多くが通っているからという理由で塾を選ぶ人もいますが、大学受験での合格者は常に少数派であることを忘れて、「赤信号みんなで渡ればこわくない」という思考停止に陥っています。多くが通っているなら高校と同じ結果にしかならないことに、なぜ気づかないのか不思議です。むしろ、自由に使える時間が減ることで、高校で成績がふるわない生徒がより成績を下げ二極化を進行させることになっています。お金を使ってお金より大切な時間を失い余計に大変な状態に陥っています。思考停止しているためにまったく気づいていない状態は大変危険で、気がついたときには手遅れになっています。その塾で思い通りの結果を出せるのはトップグループの生徒だけです。公表している数値からも明らかで目を惹く実績を出した生徒は数%にすぎません。なぜそんな広告・そんな塾に惹かれてしまうのでしょう。どの高校にもいる、もともととんでもなく優秀な生徒が入っていただけのことです。
映像授業中心の塾では膨大な視聴時間が必要となりさらに毎週のように受講講座を増やす営業トークにさらされて授業を増やしたりして(新たに授業を取ると勧めた社員・アルバイターに報酬が入るシステム)、自分で問題を解く時間がますます減ってしまいます。合格実績はできる生徒が多い高校を無料招待校にすることでいくらでも稼げるので、宣伝を鵜呑みにするのは危ないです。
そうした裏側を知っているために、BENBUでは合格実績を宣伝材料に使っていませんし、もともとできる生徒をかき集めようという努力も優待もしていません。小規模ゆえに知り合いが多く通っているという安心感で入塾を促すことはもともとできません。そういう点で営業面では不利な状況であり、あえてそれを選んでいるのですが、ありがたいことに他塾の宣伝に惑わされず信頼してくださっている方々がいてくださるおかげでBENBUを維持することができています。表面的には魅力的な講座名や実績盛りなど各塾があの手この手で宣伝をしている中、きちんと中身を見抜かれた生徒・保護者の方は賢い方だと思います。過去に経験がおありかも知れません。BENBUは2018年の夏に生まれて他塾に比べずっと新しく小規模で宣伝広告にお金をかけていないために(他塾のお金のかけ方はすごいと思いますが結局は授業料に上乗せして回収することになるので真似はしません)認知度が高くない中、よく見つけてくださったと感謝しています。通ってくれている生徒が自分の頭で考えて勉強し本当の実力を身につけてもらえる環境を作っていますし、さらに工夫を重ね続けています。

勉強は自分でして初めて実力がつきます。理解が不十分なところは問題を解いてこそ気づくことができます。
都内では授業をしない「武田塾」が急成長していますが、大都市以外ではまだまだ授業神話(授業を受ければできる人になる)が根強く残っています。自分自身を頼らず、自分以外の何かに頼ろう・すがろうとする姿勢では、勉強はできるようにはなりません。なぜなら、勉強は自分の頭を使い、自分の中に自分で思考回路を作っていく行為だからです。自分以外に頼っても、得られるのは知識だけで、思考回路を作ることはできません。頭は良くならないのです。
学校で教育実習生が来たことがあると思います。教員免許を取ろうとしている大学生ですが、高校教師より授業が下手です。大学生ではその程度なのですが、大学生のアルバイト講師を使い回している塾に高いお金を払って通っていて、それで満足でしょうか。授業をすることはあらかじめ準備をしていれば楽です。その講師に試しに質問をしてみてください。そうすると準備していない内容についてその場で考えざるを得なくなりますので、実力がわかります。授業内容以外の質問を断る講師もいるでしょうし、難しい質問をすると怒り出す人もいるかも知れません。私が昔勤めていた塾ではそうでした。そのくらい質問は講師にとって脅威なので、ほとんどの塾は授業をします。質問中心の塾なんて狂気の沙汰なのです。

どうしても授業が必要な場合もあると思います。そういう場合、BENBUでは、1対1での授業をその場で展開します。どの科目のどの分野でも必要な限度でその場で授業を構成し理解につなげます。数Ⅲであれば、理解不足が感じられる数ⅠAⅡBに遡ってⅢまで一体的につなげた授業をします。国語では、なぜその解答になるのかを元の文章を分析して問題の読み方・答え方も含めて解説します。物理では公式の丸暗記ではなくできるだけ納得できるように説明するとともに、公式間のつながりまで踏み込んで説明します。
また、wifiを使ってスタディサプリなどのネット授業を受けていただくこともできるようにしています。映像授業の塾では順番に見て確認テストに合格しないと次に進めないようにしていますが(そうすることでより多くの利益を得ている)ネット授業では自分が知りたい部分だけをピンポイントで視聴することができます。成田悠輔さんが言われているように、ネット授業は高校の授業のもっともっと良くできたバージョンです。塾でわざわざライブの授業を受けるメリットはないです。塾では質問だけできれば十分なはずで、あとは自分でどんどん問題を解いていけばいいのです。

塾の講師が門外不出の秘伝のように話す裏ワザ的なものは、実は本に書いてあります。ネット上にもあふれています。大半の塾の授業は本やネット授業の受け売りか、毎年同じ内容で繰り返される高校の授業とたいして変わらないものです。ひどい塾ではネット授業で仕入れた数学の授業のパクリを実演しています(実演しきれず詰まりますが)。それに対して文句も言わず通い続けている生徒は洗脳されてしまっているのでしょう。
情報の囲い込みは昭和で終了し、あらゆる情報はオープンになっています。塾の授業を受けて1時間かけて1つ2つ情報を得るより、問題集等をこなした方がはるかに効率よく、かつ、そのときの自分に必要な情報を得ることができます。塾オリジナルの問題は市販のものに比べ質・信頼度ともに低いと断言できます。市販のものは、塾オリジナルとは比較にならないほどの生徒等の目に触れ山のような指摘を受けて改善され続けているものです。独りよがりの問題集で時間をムダづかいしないでください。

PAGE TOP